外壁・屋根塗装で行われる高圧洗浄の必要性と費用・相場
塗装工事はそれぞれの住まいの状態によって工事内容が異なるので、費用を一概に比べる事はできませんが、発生する費用や基本的な工事内容では共通する部分があります。
そのため一般的な工事で、相場と比べて価格が安すぎたり反対に高すぎたりする場合は、不備がある可能性が考えられますので注意が必要です。
このページでは、高圧洗浄でかかる費用相場や工程等について紹介しています。
高圧洗浄とは
高圧洗浄の必要性
実際の塗装工程を行う前に、大事な作業工程になる高圧洗浄。
苔、藻、埃、汚れ、脆弱な下地及び塗膜の剥離、塩分の除去等を行い、塗料の付着性を高めたり、養生作業を行い易くする等の目的があります。塗料の効果を十分に発揮させるための重要な作業です。
高圧洗浄とはどの様な作業なのか
ガソリンエンジン式の高圧洗浄機で、80～150MPa/c㎡程度の圧力を水道水に加え、汚れ等を除去していく作業です。
塗装前の大事な工程になりますので、入念に作業を行います。弊社の場合、一般的な2階建て住宅で屋根、外壁、付帯部、塀、土間を高圧洗浄をすると1日がかりの作業になります。
高圧洗浄作業の費用相場
一般的な住宅塗装の際の高圧洗浄は、1㎡当たり150円～300円です。
外壁の面積は、標準的な大きさの一戸建て住宅の場合「延べ床面積×係数（1.2～1.7）」で計算できますので、今回は係数を1.2にして計算してみると、以下のようになります。
| 家の坪数 | 外壁面積(㎡) | 高圧洗浄の費用(円) |
|---|---|---|
| 30坪 | 30×3.3×1.2＝118.8 | 118.8×150～300＝17,700～35,400 |
| 40坪 | 40×3.3×1.2＝158.4 | 158.4×150～300＝23,760～47,520 |
| 50坪 | 50×3.3×1.2＝198 | 198×150～300＝29,700～59,400 |
| 60坪 | 60×3.3×1.2＝237.8 | 237.8×150～300＝35,670～71,340 |
従って、一般的な戸建てで外壁の高圧洗浄を行うの費用は、約20,000～50,000円になります。
高圧洗浄の大まかな流れ
水がかかると駄目な箇所（電気類等）の確認及び周囲に飛散しない様に養生を行い、特別な事情が無い限り、通常は屋根→外壁→土間廻りの順番に洗っていきます。
作業時間は劣化の状態にもよりますが、2階建ての一般的な住宅で終日（8時間程度）必要です。
高圧洗浄機の種類
通常タイプ
円錐状や扇状に水を噴射して汚れを落とします。
トルネードタイプ
ノズルの先端がぐるぐる回ることによって、通常の高圧洗浄より勢いのある水で洗うことができます。
バイオ洗浄タイプ
高圧洗浄前にバイオ洗浄液を散布し、カビや苔などを浮き上がらせてから高圧洗浄で洗い落とします。
高圧洗浄の注意点
高圧洗浄ですべての汚れを落とせるわけではない
洗浄対象物の状態を確認しながら圧力の調整を行いますが、実際は全ての汚れが落とせるわけではありません。その場合は高圧洗浄後のケレン作業（電動工具や手工具併用）を行い塗装工程に移ります。
更に、チョーキングが残ってしまう場合もありますので、下塗（シーラー）等の密着性を高めるための下地材を塗ります。
高圧洗浄で使用される水道代
業務用高圧洗浄機の吐出水量（出す水の量）を毎時600リットルと仮定した場合、朝から夕方まで8時間ぐらいかけて高圧洗浄作業を行ったとすると、使用する水道量は1時間で600リットル、8時間で4,800リットル（出しっ放しの場合でも）になります。
一見すると非常に大量の水が高圧洗浄で使われたかのように感じてしまいますが、意外にも水道代自体はそこまで高額になりません。高知市の場合は1,800円位です。
まとめ
塗装前の重要な作業である高圧洗浄についてお話しさせて頂きました。
弊社の例をまとめてみましたが、各社の仕様が異なる場合もございますので、洗浄の工程や費用、水道料金等、疑問点があれば実際に施工を行う業者さんに確認してみてください。
