外壁・屋根塗装で行うケレン作業の種類や費用

塗装工事の見積書をご覧になった事がある多くの方は、『ケレン作業』って何?と思われる事と思います。塗装前のケレン作業を怠ると折角の塗装が台無しになってしまいます。
このページでは大事なケレン作業について解説していきます。
ケレン作業とは

ケレン作業とは
塗装業界には英語のクリーンが訛って、ケレンになったと言う一説があります。
ケレン作業とは塗装を行う前に、被塗装面の錆や不良塗膜、汚れ等の除去をディスクサンダー等の電動工具や手工具を使って行う作業です。
ケレンの種類は1種ケレンから4種ケレンまであり、3種ケレンは3種A・3種B・3種Cの3つに分類されています。鋼橋塗装では1・2種ケレンを行う場合もありますが、一般住宅では主に3・4種ケレンを行います。
ケレン作業の重要性
前述の通り、錆や不良塗膜、汚れ等の除去が目的なので、ケレン作業を怠ると、その後の塗装品質に悪い影響(直ぐに錆が発生したり塗料が剥がれたり等)を与えます。
ケレン作業を行うタイミング
高圧洗浄が終わり、錆止めや各種下塗りを塗装するまでに行います。
ケレン作業の種類
1種ケレン
さびの発生や旧塗膜の状況が深刻な場合、主に橋梁や工場プラント等大きな構造物に行うケレンです。
細かい砂や金属片などを使った研磨剤を高い圧力で打ち付けて表面をみがく「ブラスト法」を用います。さび、旧塗膜を全て除去し鋼材面を露出させます。
2種ケレン
さびが発生している面積が30%以上と旧塗膜の状況が深刻な場合、ディスクサンダー等の電動工具や手工具を使って2種ケレンを行います。さびや旧塗膜を除去して鋼材面を露出させます。
3種ケレン
さびが発生している面積が5~30%、塗膜異常面積が5~30%見られる場合にディスクサンダー等の電動工具や手工具を使って3種ケレンを行います。さびや旧塗膜を除去して鋼材面を露出させます。
この内、旧塗膜のうちしっかり密着しているものを「活膜」と呼びこの部分は残します。
4種ケレン
基本的に活膜は残し、それ以外のさびが発生している面やひび割れたり、膨れたりしている旧塗膜を除去します。全体的にダメージが少なく、さびも特に見当たらず、塗膜異常をきたしている面が5%以下の場合でに用いられます。汚れを落とし、主に手工具を使用し軽く目荒しをすることになります。
ケレン作業の費用
一般的な戸建て住宅の場合は、4種ケレンで㎡当たり500円~800円程度になります。
3種ケレンの場合は、㎡当たり600円~1500円位で状態により上下いたします。
見積書について
見積書にケレン作業の記載があるのか、十分に注意して確認する必要があります。
残念ながら下請業者やいい加減な業者になると、見積書にケレン作業の記載があっても、行わない業者も存在します。直ぐに塗り始めたがる業者は怪しんでください。
まとめ
塗装の仕上がりや耐久力を左右するケレン作業。地味で大変な作業ですが塗装工事において非常に重要な作業になるので、しっかりとケレン作業を行う業者さんは良い塗装業者と言えるでしょう。
塗装の良し悪しは直ぐには結果が出ませんが、5年後には大きな違いが生じます。