弾性塗料の特徴や効果と価格

弾性塗料は、ゴムのように伸びる性質があり、ヒビ割れに強い特徴があります。
ただ、塗料や施工方法によって、弾性が持続する期間が異なり、適さない外壁材もあるので注意が必要です。
このページでは、微弾性塗料の特徴、弾性塗料の工法、適している外壁材、代表的な弾性塗料の価格について紹介しています。
弾性塗料とは

弾性塗料とは
一般的な塗料は、塗装後に塗膜が固まって硬くなりますが、弾性塗料は塗装後に塗料が乾燥しても、ゴムのように伸びる性質があります。
塗料が伸びることで、塗膜がヒビ割れに追随する効果が期待できます。
塗料の硬さは3種類
塗料の硬さで分類すると、大きく分けて「硬質塗料」「微弾性塗料」「弾性塗料」の3種類になります。
硬質塗料は、一般的な塗料で最も硬い種類の塗料です。
微弾性塗料は、明確な基準があるわけではありませんが、50~100%程度の伸び率の塗料を指します。
弾性塗料は、JIS規格で定められており、気温20度で伸び率が120%以上の塗料を言います。
弾性塗料の工法
複層弾性仕上げ
複層弾性仕上げは、下塗りを1回、中塗りを2回、上塗りを2回塗りの5工程になります。
下塗りでシーラー、中塗りで複層弾性塗料を使用し、上塗りは各種トップコート塗料を組み合わせることができます。
塗膜が厚くなり防水性が高い特徴がありますが、手間や材料費が嵩むため、施工費が高くなります。
単層弾性仕上げ
単層弾性仕上げは3工程で、下塗りにシーラーを施して、着色した中塗りと上塗りで弾性塗料を塗装します。
上塗りで弾性塗料を2回塗装することで、塗膜に厚みをつけていきます。
複層弾性仕上げに比べると防水性や耐久性は落ちますが、手間や材料費が少なくなるため、安価に施工が出来ます。
微弾性塗料+上塗り仕上げ
微弾性塗料+上塗り仕上げは3工程で、下塗りに微弾性フィラーを塗装して、中塗りと上塗りは、各種トップコート塗料を塗装します。
工程数は単層弾性仕上げと同じ3工程ですが、上塗り塗料はシリコンやフッ素など自由に選べるメリットがあり、単層弾性仕上げに比べ耐久性が上昇します。
弾性塗料が適している外壁材
モルタルには弾性塗料が最適
モルタルは経年劣化や振動の影響でなどが原因で、細かいヒビが発生しやすい外壁材です。
弾性塗料はゴムのように塗膜が伸び、細かいヒビ割れに追随していく事が出来るため、モルタル下地には最適な塗料と言われています。
サイディングには不向き
直張り工法のサイディングは通気層が無く、内部に湿気が溜まりやすい特徴があります。
弾性塗料は透湿性が悪く、塗膜が湿気を通さずに受け止めてしまうため、通気層が無いサイディングには不向きです。
塗装をしても、塗膜の膨れや剥離といった症状が起きる可能性があります。
低汚染塗料「アロンウオール(東亜合成株式会社)」の価格
アロンウオール(東亜合成株式会社)
ST工法(スター状仕上げ、ゆず肌仕上げ)
単価:㎡/4.000円~
まとめ
このように弾性塗料は、他の塗料に比べて伸縮性や弾力性があるため防水性が高い塗料になります。
そのため、外壁のひび割れが心配な場合にオススメの塗料です。